上司のエンドゥーさん

私、実は受付嬢やってるんですの。

と言っても、きれいな制服着て受付のブースにいるような受付嬢ではないんですけどね。いわゆるそういう受付嬢のいる受付を通った後の、もう一つの受付で働いています。いろんな会社のサーバーを管理しているビルだから、セキュリティーが厳しいのです。

受付の対応をしたり、お客様をサーバーの部屋まで案内したり、忙しい時はあっち行ったりこっち行ったりするし、毎日いろんな人が来るので、けっこう楽しくやっていますよ。

でも、今日はしょっぱなのお客さんが爆弾でした。
モンスターペアレントってちょっと前に騒がれていたけど、
それのお客様版です。

部屋に入れないってものすごい剣幕で怒り出しました。結局その原因はお客様にあったんだけど、しがない受付嬢の力ではどうにも収まらず、上司のエンドゥーさんに助けてもらいました。

エンドゥーさん、いつもゆっくり穏やかなのにとても頼りになる人で、今回も私の上司がエンドゥーさんでよかったと心から思いましたよ。

自体が一件落着した後も、こちらを心配してくれて、会社同士の付き合いだから暴力ってことはないだろうけど、ちょっと怖いなっていうお客さんを案内する時は変わりに行くから言ってねとのこと。

『気を付けてね』ではなく、『危ないから代わりに行く』と言うこの発想！なんだか優しさに包まれましたよ。

エンドゥーさん、今じゃ３人のお子さんのいる立派なお父さんですけど、若かりし頃は相当もてたんじゃないかと勝手に想像しました。

自分以外の誰かをそっと気遣えるってよいですね。
私は、自分ばかりになってしまうから、
ちょっとエンドゥーさんを見習って優しい人になろうとおもいましたよ。