思いがけず、誕生日プレゼントをいただきました。
スエーデン大好きなレニーさんから、「北欧空間事典」。
ありがとう、レニーさん。
ちょうど今日はフィンランドのことを考えていたのです。
先日友達から、フィンランドの音楽をちょこっと聴かせてもらったので、前にフィンランドへ行った時に友達のスザンナから焼いてもらったCDを聴きていました。
フィンランド気分なので、今日のブログは「フィンランドと私」。
今日は長いですよ。
今をさかのぼること、15年(?)。
小学生だった私は、ムーミンが好き。たぶん、「なつかしのアニメ特集」みたいな番組でムーミンのアニメを見て、興味が湧いたんだと思います。動物好きですから。いや、ムーミンは妖精なんですけどね。
それで、動物も好きなんですけど、文房具好きでもある私ですから、文房具屋さんでムーミンの色鉛筆に一目ぼれしてしまったんです。ちゃんとトーべ・ヤンソンさんの絵ですよ。
日本のムーミンの絵はあまり好きじゃありません。
トーべ・ヤンソンさんのムーミンはもっとおどろおどろしくて、色が渋いけど鮮明なんです。きれいよ。
というわけで、ムーミンと出会った私は、当時はじまった「楽しいムーミン一家」を見るのが楽しみでした。岸田今日子さんでおなじみのムーミンに比べると、毒が抜けすぎていて、絵もこぎれいなので途中から飽きてしまったんですが、このアニメを通して出会ってしまったのです。ある人に。
「楽しいムーミン一家」のナレーションと歌を歌っていた白鳥英美子さんに。
「ひゃ~、なんてきれいな声なのかしら」
そして、今でも白鳥さんの歌はCMでもよく使われているんですが、その頃衝撃的だったのが、棒高跳びのブブカ選手が飛んでいるところに歌われていた白鳥さんの曲。
「気になるな、この音楽・・・。えっ?この曲も白鳥英美子さん?」
13、4歳の私にとってこの出会いはまさに衝撃的でした。
それをきっかけに、白鳥さんのCDを買ってみたら、はまってしまいましてね。
クラシックの曲に英語の歌詞をつけて歌っているものが多いんですが、母にコンサートへ連れて行ってもらう度に涙涙。へへへ。多感でしょ?
友達が、やれB'zだ、ドリカムだと言ってるときに、私は一人、白鳥さんだったわけです。友達に「これいいよ~」と言ってCD貸しても、私が想像する反応と違くてせつなかったな。
さて、高校受験って時に、私が選んだのはとある高校の外国語学科。
だって、白鳥さんがステキに英語の曲を歌うんですもの。あこがれだったんです。
でも、苦手でしてね~。英語。というか、勉強。
それでも、やっぱり高校選ぶからには挑戦しなくちゃ!しかもその高校は、もし受かれば外国語学科の第一期生になれるというじゃないですか!
先生にはギャンブラーと言われましたが、受験したら受かったんです。
高校生になり、またもや出会いがありました。
フィンランドからの留学生、スザンナ。
しかもススはフィンランドで合唱をやっていたとのこと。
私は当時音楽部員。もちろんススも音楽部に入りました。
で、そこでもびっくりが!!
顧問の先生が昔から大切にしていた曲が、実はフィンランドの曲だったのです。
「夏の夕べ」という曲。
ススにフィンランド語をつけてもらってよく歌いましたよ。
ちょっと影があるところがフィンランドっぽい。
「きっと、必ずムーミンの国、フィンランドへ行くよ」とススに約束をした高校時代でした。
はい、次は大学ですね。
私のおじいさんが着物の染色をやっていたので、んじゃ私は織物をやろうと思い、入った服飾の大学で出会ったのがデザインを教えているT先生。
織物のはずが、なぜだかT先生の授業がおもしろくて、デザインを勉強することにしました。
この先生、毎年のようにフィンランドへ行っているとのこと。
研究室にはいつもフィンランドの湖をかたどったアアルトの花瓶が置いてありました。
フィンランドの家には、必ず一つは置いてあるというアアルトの花瓶。
フィンランドのデザインがとても優れていることをこの時に知りました。
とてもシンプルなんだけれども、冷たくない。
愛着が持てる物達。
「生活」っていうものに少しずつ興味が湧いてきたのがこの頃です。
あっ。今思い出しました。
ススが日本に来日した時に、T先生に会いにススと大学へ行ったことがあります。
先生の研究室は文字通り「本の山」なんですが、その中から、ぜひススに訳して欲しいと取り出した本がありました。
フィンランドの建築家が描いた都市の地図。確かヘルシンキかな?
何年後にはどれくらいの人口になるとか、いろいろな数値を出して、町全体を描いた未来の地図。
その計画は実行されなかったけれど、三人で頭を並べて、この通りになったらどんなに美しい都市ができたんだろうかと、思いを巡らせたことがあります。
年々暑くなる東京。
日本の風土に反した建築。
フィンランドから学ぶことってけっこうあるのかもしれません。